フリーランスSEで働くということは、個人事業主として働くということです。個人事業主では、サラリーマンのように会社が社会保険料を負担してくれるわけでもなく、厚生年金もありません。国民年金は支払う義務がありますが、国民年金だけでは老後に受け取れる支給額は会社員に比べ大幅に少なくなります。退職金も、もちろんありません。退職金に相当する蓄えは自分で積み立てるしかありません。フリーランスは、老後の蓄えについても早いうちからしっかり考え、日々の生活費から捻出しておかなければならないのです。リタイア後の生活を少しでも楽にするために、利用できる制度は有効的に活用するべきです。今から年金について考えてみましょう。
付加年金とは、簡単にいうと年金を上乗せするための年金で、国民年金の保険料を払う際に、付加保険料として追加納付することで、老後に受け取れる年金の支給額を上げることができるのです。付加年金の一番の特徴は、その費用対効果です。例えば、10年間付加年金を払い続けた場合、支払い総額は、4万8000円になります。この場合、将来受け取る年金の上乗せ金額が、年間2万4000円となるので、2年で元をとれる計算になるのです。この付加は、サラリーマンは申込むことができないフリーランスの特権となっています。
国民年金基金とは、サラリーマンでいう、厚生年金にあたる部分です。会社員の場合、公的年金は、基礎となる国民年金部分と給料の額によって料率が変動する厚生年金部分の2部構成になっています。俗に言う、年金の2階建てです。会社員が現役時代に稼いだ金額によって老後にもらえる支給額が変わるのは、この厚生年金部分によるものです。しかし、個人事業主の場合、この2階部分にあたる厚生年金がありません。従って、老後に国から支給される年金は1階にあたる基礎部分、国民年金のみとなります。個人事業主の2階部分をカバーするのが国民年金基金です。
こちらも、フリーランスなどの第一号被保険者のみ加入できます。ただし、国民年金の納付が前提条件になります。未納者や減免措置を受けていると加入できません。掛け金は、自分で設定することができるので、売上に応じて納付することができるほか、納付額は、全額所得控除されますので、税金対策にもなります。フリーランスで活躍している人が、まず最初に行う節税対策でもあります。
システム開発会社の中堅SEから、フリーランスSEとして独立して、5年。独立のために悩んだ期間は約2年。もっと早く独立するべきだったと思っています。フリーランスSEの道へようこそ。
毎月だまっていても一定の給料が入ってくる会社員の安定を手放し、フリーランスSEとしての道を踏み出すにあたり、誰しもまず不安に思うのは収入のことではないでしょうか。フリーランスというと月々の収入に波があるのはいたし方ありませんが、フリーランスSEの場合、毎月定額で収入を得る契約方式も少なくありません。フリーランスSEの報酬生産の仕組みを知りましょう。
フリーランスSEになったらどうやって仕事をとってくるのか?そもそも仕事をとれるのか?そういう不安もあると思います。仕事をもらえるようなあてがない人はもちろん、ある程度の人脈やパイプがある場合でも、思うように仕事がとれないときもあるでしょう。そういう時に役立つのがエージェント。営業力のあるエージェントであれば、自力で仕事を探すよりも高額案件をとれる可能性も高くなります。
ビジネスには季節変動がつきものです。フリーランスSEの案件にも、時期に応じた特徴と波があります。一年を四半期ごとに分けて、それぞれのタイミングの案件の概況を紹介します。一年間の流れを知っておけば、どのタイミングまでに何をしておかなければならないかも見えてきます。先々を見据えて、先手先手で動くことが、フリーランスSEが生き残る知恵でもあります。